コールセンターという職業は、昔から離職率が高い職場として有名です。私がコールセンターのリーダーやSVを行っていたときには、「クレーム対応でメンタルがやられた」や「覚える事が多くて大変」「サポートが不十分」などの理由で退職することが多く、他の職場に比べても離職率が高いと感じます。
ただ、コールセンターで長年働いていると、「あの人は続きそうだな」や「この人はあまり続かないだろう」とカンが働くことがあります。そしてそのカンは意外に当たります。
そこで本記事では、どんな人がコールセンターに向いているかを紹介します。
目次
コールセンターに向いていると思う性格3選
- 気持ちの切り替えがうまい人
- 人に教える事が好きな人
- 出世願望があまりない人
気持ちの切り替えがうまい人
コールセンターで退職したいとまで考えてしまう、そのほとんどが「怒鳴る」や「理不尽な要求」、「オペレーターの人格否定」などの「心無い一言」です。心無い一言は、あなたの心にダメージを負ってしまいます。
経験が長いベテランになると、対応中に「これ以上このまま対応するとお客様が怒りそうだ」と感じて回避できることもありますが、ベテランでもお客様の地雷を踏んでしまい、怒られる事はもちろんあります。オペレーターのあなたが悪いわけではないのに、なぜかお客様に怒鳴られ、さらに人格まで否定されたら、心が折れるのは当然です。
ただ、心にダメージを負っても、全く心が折れない人も存在します。心が折れない人を見ていると、切り替えが早いと感じます。そして、気持ちの切り替えが早い人は、良い意味で「気持ちを入れすぎない」と「その場で気持ちのスイッチをオン、オフできる」という特徴があります。
「気持ちを入れすぎない人」の特徴は、言葉遣いは丁寧、抑揚もバッチリで案内も正確ですが、素の顔では話していません。電話対応のほとんどが演技で、別人のように振る舞います。演技できる人は、対応で心にダメージを負っても、後処理中が終わればすぐに心が回復しているように見えます。
もうひとつの「その場で気持ちのスイッチをオン、オフできる人」の特徴は、クレームになった瞬間から気持ちのスイッチをオフにします。そして、クレーム相手には、嵐が過ぎ去るのをじっと待ちます。この状態は、「心ここにあらず」という表現がぴったりです。
クレーム相手には、どれだけ正論を伝えても、炎上の燃料にしかならず、相手の怒りは収まりません。燃え上がった炎を鎮火させるために、相手の意見に対して同調できるときは「そうですね」と相槌をうち、同調できないときは「ご意見として承ります」とメモを取りながら、相手が鎮火するのを待ちます。
これ以外にも、鉄のメンタルを持っている人や、1日寝れば切り替えられる人もいます。いずれにしても、切り替えが早い人はコールセンターに向いています。
人に教える事が好きな人(おせっかい)
コールセンターの仕事は、業種は違えども基本的には「問い合わせしてきたお客様の期待に応える」という仕事です。例えばお客様が分からない事が合って質問してきたら、質問に回答することが、少なくともお客様の期待に応えることです。
人に教える事が好きな人であれば、電話対応中にも「相手に良い情報を教えてあげたい」という気持ちを持って電話対応するので、お客様の望んでいることがずれていた場合でも、すぐに別の提案を考えようとします。また、人に教える事が好きな人は、お客様が望んでいるかどうかは別として、+αの提案を行います。+αの提案できる人は、コールセンターで重宝がられます。
ただ、人に教える事が好きな人のデメリットは、ユーザーさんの要望とずれていても、突っ走って案内してしまうことです。ただ、日本人特有かもしれませんが、要望とずれていてもその場は揉める事なくクローズできます。その後、顧客満足度調査などで「オペレーターさんは話を聞いてくれなかった」とフィードバックを受けるというオチが待っているのですが。
ただ、多少強引にでも案内を進められる人というのは、知識(+経験)がついてくれば、ユーザーの要望とずれた案内をすることが減ります。また、人に教える事が好きな人は、知識を覚えることをあまり苦に感じないのか、しっかりと理解してくれる傾向にありますので、コールセンターに向いていると言えます。
出世願望があまりない人
出世願望がない人の方がコールセンターに向いています。ここでいう出世願望は、リーダーやSVなどになりたいという欲です。出世願望がないというよりは、出世願望が強い人は、一般的なコールセンターに向いていないという言い方の方が正しいのかもしれません。
出世願望が強いひとが向いていない理由はシンプルです。コールセンターには、出世するための「枠」がないので、出世させたくてもさせられません。そして、結果として、出世願望が強い人は、出世できないことを理解し、辞めます。
コールセンターの給料は、一般的な平均時給よりは多少高い傾向にあるので、ある程度安定した収入があれば良いという人や、2、3年ほどオペレーターとして業務を行い、最終的にリーダーやSVに慣れたら良いな、位の人や、つまり出世願望があまりない人の方が向いています。
「コールセンターに向いていると思う性格」補足説明
私が思うコールセンターに一番向いていると思う人は、「芸人さん」です。芸人さんの勝手なイメージですが、メンタルが強そうで、お話し好きと感じるからです。また、芸人さんの場合、コールセンターは本業で食べていくための「つなぎ」仕事なので、コールセンターで出世しようという欲がありません。
デメリットは、ある日突然、M-1で優勝したなど、突然お仕事が舞い込んでしまい、業務ができなくなる場合ですが、それは割り切って応援してあげたら良いのではないでしょうか。
「芸人」以外でも「本業で食べていきたいけど本業の収入が少ない」人もおすすめです。私の経験ですが、副業でコールセンターを選ぶ人は、バンドマンやミュージシャンの卵のような人がいました。
コールセンターを副業と割り切って働くのであれば、派遣会社経由で働くことをおすすめします。コールセンター業界の給料は、派遣会社経由であってもある程度安定しています。また、コールセンターでトラブルがあった場合は派遣会社の営業さん経由でクレームを言うことが可能です。環境が悪ければ、契約期間を延長せずに別のコールセンターを探してもらえば良いのです。
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